実際、患者さんの治療経験や集積解析から得られる多大な知見をさらなる実臨床に生かせる機会が少なくありません。しかしながら、おそらく現在は各施設独自様式の施設内サマリーを作成されており、それも時代に応じて多大なメインテナンスや集計作業に労力を要されていることでしょう。またその都度、入力データをアレンジされ各学会の年次登録システムにアップロードされる作業も相当なものであると想定できます。それらの作業環境を改善させる共通プラットフォームとして、実務者目線でJESGOが開発されました。まずJESGOをダウンロードいただき、施設内サマリー（情報の台帳）として各施設内PCや 院内サーバーにインストールして利用されることを想定しています。情報は特定のPCのみに保管され、複数人での情報入力が可能となります。この場合、特定のPC1台で使用したり、JESGOをインストールしたPCに複数PCからアクセスし複数人が同時に登録作業を行えたりできるメリットがあります。また登録内容もデフォルトで用意されたもの以外に独自に各施設でアレンジできる大きな拡張性も備えております。各学会の年次登録に際して、各登録様式に合わせた入力支援と効率的な出力が可能となります。また、そのようなJESGOの特徴から、一度のデータ入力で自施設の症例データベース構築だけにとどまらず、多施設共同研究などの様々な発展的利活用が可能となります。通常このようなシステムを各施設単位で構築しようとすると多大な開発経費が生じますが、JESGOの導入やアップデートに要するご負担は一切ありません。
おそらくJESGOは一度、開発と普及が行われた後も各時代のニーズに応じた様々な進化が続いていくものと期待されます。ぜひ皆様もJESGOをお気軽にダウンロードして触れていただき、それぞれの目線でご活用賜りたいと思います。引き続き、建設的なご意見をお待ちしております。JESGOが今後の皆様の発展に少しでもお役に立つことを願っております。